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朱夏 

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その、間 (さのちづ)

天気予報が外れませんように…ささやかな願いを込めて…
tamaさんへ。



その、間


これで、お終い。
ぱんぱん、ぱんと、勢い良く。湿った皺を叩いて伸ばす。
干し物が出来そうな場所全てに、パタパタと洗い終えた洗濯物が広がっている。
梅雨の合間の、絶好の洗濯日和。
これを逃すわけにはいかないと、手の空いている隊士の方にもお手伝いを願って、溜まっていた洗濯物を一気に洗い上げた。我ながら、よく干し上げた物だと思う。
だって。
こんな時期だもの。
少しでもさらっと。気持ちよく乾いた物を身につけて欲しいよね…。
動き回って体温を少し上げた身体を、心地よい風が撫でる。
ふぅと。肩からどさりと力を抜いて。
ようやく、青空を見る。

「声を掛ける隙もない程、勇ましい指揮官ぶりだったな」
確かに先程まで閑無く、屯署内を走り回っていたけれど。
「何だ、恍けた顔をして。お前だろ」
…自分のことだとは思わなかった。
どこで、何を見られていたんだろう。
「もう少しだけ丁寧に洗って…頂けますか」と、落ち切れていない汚れを示していた時だろうか。
少しでも早く乾くように。「あと一回。ぎゅ、ぎゅっと絞って下さい」と、お願いしていたときだろうか。
一瞬で派手に赤くなっただろう頬に手を当てて、顔を隠したけれど。
でも…本当は。
…ちょっと、嬉しい。

「終わったか?。ん、じゃ、行くか」
突然の事。言われ慣れない言葉で誘われて。
「何処へ、ですか?」
心のうちまで確かめるように、覗き込んでくる優しい眼に戸惑う。
「乾いたら、畳むのもまたひと仕事だろ」
お疲れさんと、肩をぽんぽんと優しく叩かれた。

「それまで、ちょっと甘いもんでも喰ってこようぜ」

するり。襷が解かれ。
役目を下ろして空いた背中を、支えるように軽く促された。


              (終)



「おわったか?。じゃぁ行くか」という台詞を、左之に与えてくれた人へ感謝を込めて。
ありがとうございました。それを使いたいが為の、SSS。
左之さんがご褒美をくれるなら、家事も仕事も頑張れるんだけどなぁ。


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Author:みゃう
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