朱夏 

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兆し(ぬい+さの)

拍手御礼からのお引っ越しです…


それは予知ではなく。
予感だった。

ふいに。
胸の内側を爪で引っ掛けるような痛みがあった。
ー 酒でも買っておくか。
少しばかり値の張る酒を一升徳利に一本。
それをぶらぶらと揺らしながら。機嫌良く屯所に戻った。

寝静まった屯所。
神経を研ぎ澄ませて集中させるも、動くものの気配は何も感じられない。
…外れたか。
鈍ったもんだなと。一息吐いて。
畳の上の徳利に手を伸ばし、勝手場から持ち出した茶碗に注ぐ。
未だ胸に納まり切れないざわめきを、一気に飲み干した。

音も無く、開かれた障子戸。
空気が微かに揺らぐ。

切れ長の目が。
ざっと見開かれたのが、判る。
「何…してやがるんだよ、てめぇは」
現れた黒い影から、低く、唸るような呟きが漏れた。
「さっさと閉めろ。誰かに知れる」
…お前を待っててやったんだ。
空の茶碗が一つ置かれた場所を指し示し、座るよう促した。




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