朱夏 

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哀傷

沖→千←斎…かな。







勝手な眼は。
意志に反して多勢の中から、器用にその姿を見つけ出す。
特別な物は何も身に付けていないと話していたにも拘らず。
すれ違い様に感じ取った微香が、明らかに他とは異なることも感じ取っていた。

ー あれは。
ただの子供だ。
正しく理解している筈なのに、納得しない。

理に合わないことにささくれ立つ自分を。
情味を無くした心が更に苛んだ。


ー 哀傷


  認めてしまえば楽なのに…
  それとも。
  君には自虐の趣味があるのかな

多分、もうこの先は。
逢う事も無ければ、その生死の確認すら出来ぬかも知れない。
その覚悟で訪れた見舞った先の、殺風景な部屋に延べた床の中。
障子越しの薄い光を受ける事すら怠そうに顔を歪ませていたが、
その視線だけは、針穴に糸を通す様に尖らせている。

支えてやって。
やっと身を起こすほど窶れていなければ、侮蔑の言葉など吐かせなかった。

  ほら、そんなに大人げない…

切りかけた鯉口を戻す時、僅かに立てた音にすら容赦がない。
自分でも気付いていたことだ。
ー 聡い奴なら気付かぬ筈は無いか。
心の奥に湧く想い。
気取られたのは、自分が未熟であったから。

  捨てちゃうの?。
  それとも無かった事にするの?。
  逃げて、嗤って。
  それで終わり?。

望む反応が還らぬ事が不満なのか。
ただ微熱に浮かされ、感情の抑制が利かぬのか。
急く様に、煽るように途切れなく言葉を繋ぐ。

  勿体ないね。
  君が初めて表に出した感情なのに。

  簡単な事だよ。
  頷くだけのこと。

  あの子を確かな場所に預けるまで。
  ー 僕は眠れない。

ぜぃと掠れた息に続いて。
被さる厭わしい咳を封じようと胸を掻き抱き、丸める背中を擦ってやれば。
ー 肌を感じず、掌は直に骨に触れた。




こんな話の後は、幸せな話が書きたくなる…


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