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朱夏 

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しなる。(R)




「想像したときに、それらしいシーンが浮ぶ(かも)」の場合には
念のため、R表示しています。
苦手な方はここで、さよならを願います。

















しなる。


突然、消えた。
声。
ほんの数秒前にあった音がしない不安に、身体が勝手に反応した。
ゆっくりと隣に渡した視線が捉えたのは、
すいっと引かれていく唇が象る、笑み。
無理を強いる言葉はない。
だから顔を覗き込まれても、即されている気がしなかった。
迷うだけの余裕も充分に与えられていたのに。
うっかり見惚れている間に。
あぁと、これからの二人を簡単に納得する。

暖房は入れていない。
これ以上、乾きたくない。
吸水を要する、真夏の乾いた土の様。
全てに潤いを求めていた。

しなる背に歯を当てる。
獣の形で繋がるのは、千鶴から望んだ事。

ー顔を見られるのは、嫌。

与えられる刺激の強さは関係ない。
指先がすいっと肌を翳めただけでも、唇は言葉にならない音を漏らす。鼻に皺を寄せ、顔を歪める。
「いいな…」
その顔に煽られるのだと云われても、
無様な自分を、あの人の前に晒したくない…。

顔を大きく左右に振って拒んだところで、原田の視線からは逃れられないと気付いた時から。
千鶴は原田に白い背を差し出した。


日々熟れていく身体に、追い付けない未熟な思考。


抑えが効かず漏れた声を響かせまいと。
一心に顔を床に押し付ければ、尚更、より深く繋がり易くなるのに気付けない。
散々穿たれ。浮遊しかけた所で突き落とされて。
体内で摩擦する熱に絆されて、恥じらいが溶け堕ちる頃には、抗う心も手放した。

吐息が首筋を撫でる。
耳朶を緩く啄む。
唇を濡らそうと舐める舌を、救い摂る。
息を継ぐ間に、漏れる甘い声が乾いて掠れた。
荒れる呼吸に合わせて、揺れ。捻れ、歪む。

ー 今は、
向かい合い。
角度を変えながら、絡め合う視線で。
言葉にならない感情を深く探り起こした。









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プロフィール


みゃう

Author:みゃう
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原田左之助溺愛中

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